入門 ローカル(VS Code + ターミナル) 約15分

VS Code で変更を見てコミットする

練習用フォルダを Git リポジトリにし、VS Code のソース管理で差分確認、ステージ、コミットを実際に操作する。

この回では、Git を使って実際にコミットを作ります。「Git と GitHub の役割を知る」で Git の目的を整理しました。VS Code の画面で実際に体験します。

この回は、VS Code とターミナルを使えるローカル環境を前提に進めます。コマンド例は Windows の PowerShell です。

この回の成功条件:

  • コミット後にソース管理(Source Control)の「変更」欄が空になっている
  • ターミナルで git log --oneline を実行するとコミットが表示される

練習用フォルダを用意する

Git の操作を試すフォルダを作ります。デスクトップなど分かりやすい場所に git-practice という名前のフォルダを作り、VS Code で開いてください(「ファイル」→「フォルダーを開く」→ git-practice を選択)。

Java の学習を進めている場合: java-practice など既存のプロジェクトフォルダをそのまま使っても構いません。以降の git-practice を読み替えてください。

Git がインストールされているか確認する

VS Code のターミナル(メニュー「ターミナル」→「新しいターミナル」)を開き、次のコマンドを実行します。

git --version
git version 2.53.0.windows.2

バージョン番号が表示されれば、Git はすでに入っています。手元では 2.53.0.windows.2 と表示されましたが、数字が多少違っても問題ありません。

「‘git’ は、内部コマンドまたは外部コマンド〜として認識されていません」と出た場合は、Git for Windows をインストールする必要があります。

Git for Windows のインストール: https://gitforwindows.org/ からインストーラをダウンロードし、実行します。設定はすべて初期値のまま進めて構いません。インストール後、VS Code のターミナルを開き直してからもう一度 git --version を試してください。

macOS の場合: ターミナルで git --version を実行すると、未インストールなら Xcode Command Line Tools のインストールが始まります。 Linux の場合: sudo apt install git(Ubuntu / Debian)または sudo dnf install git(Fedora)でインストールします。

git-practice フォルダを Git リポジトリにする

VS Code で git-practice フォルダを開いている状態で、ターミナルから次のコマンドを実行します。

git init
Initialized empty Git repository in C:/Users/yourname/git-practice/.git/

このコマンドは「このフォルダの変更を Git で追跡する」という宣言です。フォルダの中に .git という隠しフォルダが作られ、履歴はそこに保存されます。.git フォルダは普段触る必要はありません。

VS Code の左下のステータスバーにブランチ名(main または master)が表示されれば、リポジトリとして認識されています。

名前とメールアドレスを登録する

初めて Git を使う場合は、名前とメールアドレスを登録します。コミットの記録に「誰が変更したか」を残すためです。

git config --global user.name "自分の名前"
git config --global user.email "自分のメールアドレス"

メールアドレスは GitHub アカウントと同じにしておくと、あとで連携しやすくなります。

ファイルを作って最初のコミットを記録する

git init しただけでは、まだ何も記録されていません。練習用のファイルを作って最初のコミットを記録します。

VS Code で git-practice フォルダに memo.txt を新規作成し、次の内容を書いて保存します。

Git の練習メモ

VS Code の左サイドバーにある分岐のようなアイコン(ソース管理)をクリックします。

ソース管理アイコンの位置です。 ソース管理アイコンの位置

ソース管理ビューが開くと、「変更」の下に memo.txt が表示されます。ファイル名の右にある + ボタン(変更をステージ)をクリックすると、ファイルが「ステージされている変更」に移ります。

保存した直後は、「変更」に memo.txt が表示されます。 変更の一覧に memo.txt が表示された状態

+ ボタンを押すと、「ステージされている変更」に移ります。 ステージされている変更に memo.txt が移った状態

ステージ(stage) は「次のコミットに含める変更を選ぶ」操作です。ファイルが複数あるとき、全部ではなく一部だけをコミットしたい場面で役立ちます。

パネル上部のメッセージ欄に、コミットメッセージを入力します。

最初のメモを追加

メッセージを入れたら ✓ ボタン(コミット)をクリックします。

メッセージ欄にコミットメッセージを入力した状態です。 コミットメッセージを入力した状態

これで最初のコミットが完了です。ソース管理ビューの「変更」欄が空になっていれば成功です。

ターミナルで確認することもできます。

git log --oneline
abc1234 (HEAD -> main) 最初のメモを追加

コミットが1件表示されれば成功です。

main と master について: ここが (HEAD -> main) ではなく (HEAD -> master) と表示される環境もあります。ブランチ名が違うだけで、コミット自体は成功しています。

memo.txt を変更してもう1回コミットする

コミットの流れをもう1回体験します。memo.txt を開き、内容を書き足して保存します。

Git の練習メモ
コミットの練習中

ソース管理ビューの「変更」欄に memo.txt が再び表示されます。ファイル名をクリックすると、差分ビューが開きます。左が変更前、右が変更後で、変更行が色分けされています。

差分ビューでは、追加行と削除行が色分けされます。 差分ビューで変更行が色分けされた状態

  • 赤い行: 削除された行(変更前)
  • 緑の行: 追加された行(新しく書いた行)

差分を確認したら、コミットします。

  1. + ボタン(変更をステージ)をクリック
  2. メッセージ欄に内容を入力
メモに練習内容を追記
  1. ✓ ボタンでコミット

「変更」欄が空になれば完了です。

コミットメッセージの書き方

コミットメッセージは「何を変えたか」が伝わる短い文で十分です。

良い例良くない例
メモに練習内容を追記修正
memo.txt を追加更新
計算ロジックのバグを修正いろいろ変えた

厳密な書式ルールは気にしなくて構いません。大事なのは「あとから読み返したときに、何を変えたか分かる」ことです。1コミット1意図を意識すると、メッセージが1行に収まりやすくなります。

対応する CLI コマンド

VS Code のソース管理ビューで行った操作は、ターミナルのコマンドでも実行できます。次回の記事で CLI を詳しく扱いますが、対応関係を先に見ておきます。

VS Code の操作CLI コマンド
ソース管理ビューを開くgit status
ファイル名をクリックして差分を見るgit diff(ステージ済みの差分は git diff --staged
+ ボタン(変更をステージ)git add ファイル名
✓ ボタンでコミットgit commit -m "メッセージ"

よくある詰まり — ソース管理に何も出ない

ソース管理ビューに何も表示されない場合は、次を確認します。

  • git init を実行していない: ターミナルで git init を実行し直します。すでに初期化済みなら Reinitialized existing Git repository と出るだけなので、やり直しても問題ありません
  • フォルダが違う: VS Code で開いているフォルダが git-practice と異なっていないか確認します。「ファイル」→「フォルダーを開く」で正しいフォルダを開き直します
  • Git がインストールされていない: ターミナルで git --version を確認します

次の回へ

次は、同じ操作をターミナル(PowerShell)から行います。git statusgit diffgit log の出力を読めるようになると、VS Code の画面がなくても Git の状態を把握できます。